皆さま、こんにちは。
新しい一年が始まる時期ですね。
新しい生活に向けて、心機一転、借金もなくしていきたいものです。
今回は、そんな借金について「任意整理」と「おまとめローン」の違いについてお話ししようと思います。
弁護士等に依頼する「任意整理」、または、銀行等で借金を一本化する「おまとめローン」
一見すると同じような手続きに見えるため、どちらにしようかと迷われる方も少なくないでしょう。
今回は、「任意整理」と「おまとめローン」の違いについてまとめてみました。
少しでも借金でお悩みの方のお力になれれば幸いです。
まず「任意整理」とは弁護士や司法書士などに依頼し、借り入れ業者に交渉を行い、利息分をカットして残りの借金を分割で支払っていくように交渉してもらう方法です。
デメリットとして、信用情報機関に登録されてしまうため、新たな借入れはできなくなりますが、ほとんどの場合、原則として利息なしで返済することが出来ます。過払い金が見つかれば回収できる可能性もあります。
そして「おまとめローン」とは、複数の借金を1つにまとめる方法です。
たとえば、3社から総額200万借りていて、月々4万円返済していた場合、それを金利の少ない金融業者1社(例えば銀行など)から200万(月々の返済額3万円)を借りて、元々借りていた3社を完済します。
そうしますと、返済先が1社になりますし、月々の返済も軽減されるので返済が楽になるといえます。
しかし、おまとめローンは必ずしも根本的な解決にはなってはいないと言われています。
実際、おまとめローンをした後も、なかなか借金が減らず、返済に追われてしまうといったケースも珍しくありません。
では、なぜそうなってしまうのでしょうか?任意整理との違いは何なのでしょうか?
以下の3つの項目でその違いをまとめてみました。
□利息
まずはおまとめローンは一見、返済金額が減ったように感じられると思いますが利息は発生し続けます。
そしておまとめ後の利息も、以前に比べるとあまり大きく下がらなくなっているのです。
以前は、28~29%程度の高い利息で貸し付けを行う業者も多かったのでおまとめすることにより大幅に減っていたのですが貸金業法改正以降は、原則として利息制限法で定められた上限金利内(15~20%)で営業している業者がほとんどです。
そのため現在は、おまとめローンにしてもほんの3%程度しか変わらないといったケースが多いようです。
それに比べ任意整理の場合は、原則としてほとんどの場合で利息分をカットできます。結果として借金を返す金額の総額を減額することが可能になります。
□過払い金
これまで業者に払い過ぎていた利息ですが、残念ながらそのままになってしまいます。
もともと借り入れていた業者での取引期間が長く、以前、利息制限法で定める上限金利を超えて借り入れをしていた業者からは「過払い金」を請求できる可能性があります。
しかし任意整理とは違い、おまとめローンで借り入れて完済する方は当然「利息制限法に基づく引き直し計算をしない」まま、完済という形になります。
そのため、過払い金の発生に気づけない方も多いようです。
□信用情報機関の登録
おまとめローンの場合、完済した業者からは再度借入れが出来てしまう状態にあるため、「おまとめローン返済のために…」などと、つい完済した業者から再度借入れをしてしまい、おまとめ前よりも借入額が増えてしまう、といったケースが多いようです。
任意整理後は借り入れができなくなりますが、弊事務所では「借り入れできなくなった生活のほうが楽だ」といわれるお客様が実は多いのです。
いかがでしょうか?
おまとめローンを組むことにより、状況が改善されることは確かに多いです。
しかしながら、それは一時的なものであったり、根本的な解決にならなかったりすることが少なくありません。
完済方法をもう一度見直し、借金をきれいに完済することができる任意整理をご検討されてみてはいかがでしょうか?
弊事務所では、一人ひとりのお客様にあった債務整理の方法をご提案させていただきます。
まずは、お気軽にお問い合わせください。