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弁護士法人プロテクトスタンスTOP法律コラム外国人旅行客増加で話題の個人の空き部屋の貸出。法的に問題は?

外国人旅行客増加で話題の個人の空き部屋の貸出。法的に問題は?

豆知識

皆さまこんにちは。
日々涼しくなり秋の気配も深まってきました。
 
本日は最近話題になっている空き部屋の貸し出しの法的問題点についてお話しいたします。
 
インターネットサイトを活用して誰でも自分の家を貸し出すことができる「Airbnb」というサービスが最近話題になっています。
現在は日本でもサービスが運用されており、非常に画期的だと注目される一方、運用上の法的問題点も指摘されているところです。
 
ではどのような点が問題と考えられているのでしょうか。
 
旅館業法には、「旅館業を経営しようとする者は都道府県知事の許可を受けなければならない(旅館業法3条1項)」と規定されています。
そして都道府県知事は旅館の施設の構造設備や構造設備が政令の基準に適合しないと認めるとき等の場合には、許可を与えないことができるのです。
 
従って都道府県知事の許可を受けずに旅館業を営むことは、旅館業法違反となります。
 
もっとも「Airbnb」を利用して空き部屋の貸し出しをすることが「旅館業」に該当しなければ、上記法律の適用はありません。
 
「旅館業」とは、①宿泊料を受けて②人を宿泊させる③営業行為ですが、「Airbnb」を利用して空き部屋の貸し出しをする人々は、空き部屋の貸し出しを③営業行為として行っているとは考えにくいため、「旅館業」を行っているとはいえず、上記法律の適用はないとも考えられます。
 
また、ウィークリーマンションの中には旅館業法の適用がない短期賃貸借契約と考えられる事例もありますが、空き部屋の貸し出しも同様に考えれば、旅館業法の規制がかかりません。
 
東京オリンピックの開催も予定されている日本においては、多くの外国人が気軽に宿泊できる宿泊施設のニーズが高まってきています。
空き部屋を有効活用したいという人々にとっても画期的なシステムです。
一方で、宿泊者の安全な宿泊のために法規制を行う必要もあります。
今後、国や「Airbnb」などのサービスが、どのようなかたちで折り合いをつけていくのか注目されるところです。
 
弊事務所では、起こってしまった事件の相談だけでなく、このような行為は法的に問題になるのか?という予防法務のご相談も承っております。
 
どうぞお気軽にご相談ください。

この法律コラムは
弁護士法人プロテクトスタンスがお届けしています。

総合リーガルグループとして、個人から法人のお客様まで、質の高く分かりやすい法律サービスを提供しています。ご相談者さまに徹底的に寄り添い、ベストな解決方法をご提案いたします。お気軽にご相談ください。

弁護士法人プロテクトスタンス 代表弁護士 五十部 紀英